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カリキュラム・コンテンツ設計

カリキュラム・コンテンツ設計

オンライン講座の受講継続率を上げる方法|途中離脱を防ぐカリキュラム設計と受講者フォロー

2026/7/16 03:13

読了

5

著者:

中澤怜士

  • カリキュラム設計

  • 資格学校

この記事の結論

一方通行の動画配信から脱却し、「生身の講師が画面の先にいる」と体感できる双方向設計を組み込むことで、通信講座の継続率は大きく改善する。

▼ 目次

なぜ通信(オンライン)講座の受講者は、途中でテキストを開かなくなってしまうのか?

資格スクールや通信教育の担当者が共通して頭を悩ませているのが「受講者の途中離脱」です。申し込みのときは高いモチベーションを持っていたはずの受講者が、2〜3週間を過ぎたころから少しずつ学習頻度が落ち、気づけば何週間もログインがない——こうした状況はあらゆるオンライン講座で起きています。

その根本原因は、多くの場合「孤独感」にあります。

対面の授業であれば、教室で他の受講者と顔を合わせ、講師に直接質問でき、「自分はこの場の一員だ」という所属感が自然と生まれます。しかしオンライン講座では、受講者は一人で画面に向かうことになります。「わからなくても聞く人がいない」「自分だけが遅れているかもしれない」という不安が積み重なり、それが学習の手を止める引き金になります。

また、動画を順番に見てテストを受けるだけのような一方通行のカリキュラム設計も、受講者に「受け身のコンテンツ消費」を強いるだけで、孤独感をさらに加速させます。

画面の向こうで「誰にも見られていない、放置されている」と感じた受講者は、徐々に緊張感を失っていきます。「いつまでに何を終わらせればいいか」を一緒に並走してくれる存在がいないため、ずるずると先送りが習慣化し、最終的な離脱へと繋がってしまうのです。


受講者の学習の手を止めない、挫折を未然に防ぐための3つのカリキュラム設計術

設計術①:マイルストーンを細かく刻み、達成感を積み上げる

長いカリキュラムを「大きな一つの目標」として提示するのではなく、週ごと・講座ごとに「今週はここまで完了」というマイルストーンを設定します。小さな達成感の積み重ねが、次のステップへの動力になります。

進捗バーや修了バッジなど、達成を視覚的に示す仕掛けも有効です。「80%まで来た」という可視化は、「あと少し」という感覚を呼び起こします。

設計術②:定期的な「生身の接点」をカリキュラムの中に埋め込む

"「一方通行な授業(NG)」と「双方向な授業(OK)」を対比したインフォグラフィック。左側のNG側には、教員が話し続ける、学生が受動的、質問しづらい雰囲気という特徴と、うつむく学生たちのイラストがある。右側のOK側には、教員がリアルタイムで反応、学生が能動的、気軽に質問・発言しやすい雰囲気という特徴と、手を挙げて活き活きと参加する学生たちのイラストがある。中央上部にはSchoo Swingのロゴが配置されている。"

「いざとなれば相談できる生身の講師がいる」と受講者が実感できる設計が、継続率の維持に直結します。

具体的には、週1回のライブQ&Aセッション(参加任意でも可)、グループチャットでの近況共有、講師が受講者の進捗コメントに返信するサイクル——これらをカリキュラムの中に定期的に組み込みます。毎回参加できなくても「この日に質問できる」という安心感が、孤独感の解消に大きく貢献します。

設計術③:「遅れているかも」と感じさせない先手のフォロー設計

受講者が「自分だけが遅れている」と感じると、「誰も自分を見ていない」「ついていけなくても放置されている」という孤立感が強まり、挫折は加速します。学習管理システムを活用して、一定期間ログインがない受講者を自動検知し、「最近調子はいかがですか?」と優しく声をかける仕組みを構築します。

この「先手のフォロー」は、受講者に「運営側が自分を置き去りにせず、気にかけてくれている」という安心感を与えます。同時に、「またここから始めよう」という適度な緊張感を生み出し、学習への再エンゲージメントを自然に促すことができます。

「一方通行の動画配信」から脱却し、信頼される学習空間を構築するためのシステム要件

継続率の高いカリキュラムを設計するためには、講座の内容設計だけでなく、それを支えるシステムの要件も重要です。

要件①:ライブ配信とオンデマンドの両立

録画動画だけでなく、リアルタイムで質問・コメントできるライブ配信の機能が必要です。ライブと録画を組み合わせたブレンディッドな設計が、「孤独でない学び」を実現します。

要件②:受講者ごとの進捗を管理者が一覧で確認できる機能

誰がどのコンテンツでつまずいているかをリアルタイムで把握できる機能がないと、フォローのタイミングが後手に回ります。「学習行動データの可視化」は、受講者管理の精度を上げる基盤です。

要件③:受講者同士の交流を生む設計

コメント欄、グループチャット、受講者専用のコミュニティ機能——受講者同士が「同じ目標を目指している仲間がいる」と感じられる設計が、コミュニティとしての自走性を生みます。

よくある質問

Q. 継続率の改善はカリキュラム設計だけで実現できますか? 

A.カリキュラム設計が基盤ですが、それを支えるLMSの機能(進捗管理・自動フォロー・ライブ配信)と組み合わせることで効果が最大化されます。設計だけで完結しようとすると、フォローの手間が増えすぎて持続しません。

Q. ライブ配信の頻度はどのくらいが適切ですか? 

A.受講者数や講座の難易度によりますが、週1回程度の任意参加Q&Aセッションがバランスが良いです。「毎週必ず出なければならない」というプレッシャーになると逆効果なため、アーカイブを残す設計にすることを推奨します。

Q. グループ学習の設計は小規模スクールでも現実的ですか? 

A.20〜30名規模であれば十分に機能します。むしろ小規模だからこそ、講師の目が届きやすく、受講者一人ひとりの状況を把握しやすいという強みがあります。

まとめ

オンライン教育事業の立ち上げにおいて、「自分たちにしかできない指導」以外のすべてを外部のシステムやリソースに委ねるという発想が、早期立ち上げの鍵です。運用負荷を下げながら、受講者が孤立しない設計を組み込むことで、持続的な学びの場が育ちます。

Schoo Swingは、自社ブランドの学習環境を構築できるCMS/LMS一体型のプラットフォームです。Schooの8,500本以上の学習コンテンツを活用することで、自社コンテンツが揃っていない段階からでも、教育事業の立ち上げをスムーズに始められます。


株式会社Schooについて
「世の中から卒業をなくす」をミッションに、インターネットでの学びや教育を起点とした社会変革を進めている。大人たちがずっと学び続けるオンライン生放送学習コミュニティ『Schoo(スクー)』は2012年のサービス開始後、「未来に向けて、社会人が今学んでおくべきこと」をコンセプトとした生放送授業を毎日無料提供。過去の放送は録画授業として約8,500本公開中。法人向けには社員研修と自己啓発学習の両立を実現する『Schoo for Business』を提供し、学び続ける組織作りに貢献。登録会員数は約100万人、累計導入企業は4,000社を突破。
2014年から約50の大学・教育機関のDXを支援。2021年9月にデータ活用型LMS『Schoo Swing』を提供開始。現在は高等教育機関だけでなく、資格学校や研修事業者など、多様な教育現場へと導入を拡大している。
奄美大島と包括協定を行うなど、地方エリアへの遠隔教育普及によって実現する「未来の暮らし」の確立も進めている。
2024年10月22日、東証グロース市場へ上場。

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中澤怜士

Schoo Swing推進ユニット BizDev 教育DX担当

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