#
ブレンディッドラーニング
#
教育事業

この記事の結論
ブレンディッドラーニング(Blended Learning)とは、対面(集合研修・オフライン)とオンライン(動画・ライブ配信)の異なる学習手法を最適に組み合わせる教育形態です。単一の学習手段に頼らず、双方の強みを活かすことで、学習効果の最大化と移動・会場コストの削減を同時に実現します。

ブレンディッドラーニング(Blended Learning)とは、対面での集合研修・授業(オフライン)と、オンラインでのライブ配信やオンデマンド動画学習(eラーニング)などの異なる学習手法を「ブレンド(組み合わせ)」して行う教育形態のことです。
従来のように「すべて対面で集合して行う」「すべてオンライン動画を視聴させて終わる」といった単一の学習手段に固執せず、学習内容や目的に応じて最適な手法を組み合わせます。
例えば、基礎知識のインプットは事前のオンライン動画学習で行い、対面の場ではグループワークや実技演習、議論といったアウトプットに特化させるといったカリキュラム設計がその代表例です。
企業の社員研修や大学・専門スクールにおいて、ブレンディッドラーニングの導入が急速に広がっている背景には、従来の学習形態が抱えていたコストや効果面での限界を解決できるメリットがあるからです。
学習定着度の飛躍的な向上
事前に動画や資料で知識をインプットした上で対面やライブ研修のグループワークに臨むため、知識の理解だけでなく「知っている状態から使える状態」へと定着が進みます。
移動コスト・拘束時間の削減と柔軟な学習
すべての講義で受講者を1箇所に集める必要がなくなるため、会場費や移動交通費などのコストを大幅に削減できます。受講者も基礎学習を自分のペースで進められる利点があります。
受講者一人ひとりの学習進捗データの可視化
事前学習での動画視聴ログやテスト結果などの学修データを蓄積・分析することで、講師は受講者の理解度を事前に把握した上で当日の講義やフォローを実施できます。
比較項目 | 従来型(集合研修のみ) | 完全オンライン(eラーニングのみ) | ブレンディッドラーニング |
|---|---|---|---|
学習効果・定着度 | 短時間で詰め込むため忘れやすい | 受動的になりやすく離脱しやすい | インプット×実践で定着率が最大化 |
移動・会場コスト | 高い(交通費・会場費がかかる) | 非常に低い | 必要最小限に抑えられる |
個人の学習ペース | 一律(進度調整が難しい) | 自由(完全に個人任せ) | 事前知識はマイペース、当日は深掘り |
単に「動画を観せてから対面研修を行う」だけでは、受講者の事前学習が追いつかず形骸化してしまうリスクがあります。成果を出すための基本的な設計プロセスを解説します。
講義全体のゴールを設定した上で、「個人で学べる知識(オンデマンド向き)」と「対話や実践が必要なスキル(対面・ライブ配信向き)」を明確に切り分けます。
事前学習用として1本あたり数分〜10分程度の短い解説動画を用意し、視聴直後に確認テスト(ミニクイズ)を配置して知識の定着を確認します。
当日の集合研修やライブ講義では、事前学習で得た知識を活用するケーススタディやディスカッションを中心に構成し、アウトプットの時間を十分に確保します。
研修・授業終了後は、現場での実践課題の提出や振り返りシートの記述を行い、定期的なフィードバックを通して学びを定着させます。
ブレンディッドラーニングを成功させる上で最大の壁となるのが、「学習プロセスの分断」と「事前学習の未修了問題」です。
対面研修とオンライン動画学習でシステムや管理方法がバラバラだと、講師・受講者ともに管理負担が増大してしまいます。また、事前学習をやらずに当日の研修に参加する受講者が出てしまうと、グループワークの質が低下します。
これを防ぐためには、オンライン動画・ライブ配信・対面参加の出席管理・課題提出・学習ログなどを一元管理できるプラットフォームを整えることが重要です。受講順序(シークエンス)を制御し、事前テストをクリアしなければ当日の資料にアクセスできない仕組みを作ることも効果的です。
Q. オンライン学習と対面学習の割合はどれくらいが理想ですか?
A. 一般的には「オンライン 2〜3:対面 7〜8」程度に抑えるのが実用的です。
理論上は事前学習で知識を詰め込みたくなりますが、例えば3時間の対面研修に対して数時間の事前課題を出しても、現実には消化しきれず挫折してしまいます。
事前学習は量よりも質です。「5〜10分で要点だけを把握する」「当日の議論に向けた簡単な問いに答える」など、短時間でも意味のある課題に絞ることが、受講者のやる気を損なわずに研修効果を高めるポイントです。
Q. 事前学習の動画制作に膨大なコストや時間がかかりそうな場合はどうすればよいですか?
A. 自社オリジナルの解説が必要な部分のみを短い動画で作成し、ビジネス基礎や汎用的なスキルについては既存の外部コンテンツライブラリを活用することで、制作コストを大幅に抑えることができます。
Q. 対面とオンライン(ライブ配信)が混在するハイフレックス形式にも対応できますか?
A. はい、対応可能です。対面参加者とオンライン参加者の双方にチャット機能やリアルタイムアンケートを活用してもらうことで、受講形態による学習体験の格差を減らした運用が可能です。

ブレンディッドラーニングは、対面とオンラインそれぞれの強みを組み合わせることで、受講者の学習効果を最大化しつつ、運用の効率化やコスト削減を実現する極めて有効な手法です。事前学習と実践ワークをシームレスに繋ぐカリキュラム設計を心がけましょう。
自社ブランドでオンライン学習環境を構築できるCMS/LMS一体型プラットフォームの「Schoo Swing」なら、対面・ライブ配信・オンデマンドといった多様な学習形式を1つのツールで統合管理できます。Schooが保有する8,500本以上の豊富な動画コンテンツとも連携可能なため、自社コンテンツの不足を補いながらスピーディーに質の高いブレンディッドラーニング講座を立ち上げ・運用することが可能です。受講者の視聴状況やテスト結果などの学修データも一元的に可視化できるため、効果的な教育事業や研修の推進にぜひご活用ください。
株式会社Schooについて
「世の中から卒業をなくす」をミッションに、インターネットでの学びや教育を起点とした社会変革を進めている。大人たちがずっと学び続けるオンライン生放送学習コミュニティ『Schoo(スクー)』は2012年のサービス開始後、「未来に向けて、社会人が今学んでおくべきこと」をコンセプトとした生放送授業を毎日無料提供。過去の放送は録画授業として約8,500本公開中。法人向けには社員研修と自己啓発学習の両立を実現する『Schoo for Business』を提供し、学び続ける組織作りに貢献。登録会員数は約100万人、累計導入企業は4,000社を突破。
2014年から約50の大学・教育機関のDXを支援。2021年9月にデータ活用型LMS『Schoo Swing』を提供開始。現在は高等教育機関だけでなく、資格学校や研修事業者など、多様な教育現場へと導入を拡大している。
奄美大島と包括協定を行うなど、地方エリアへの遠隔教育普及によって実現する「未来の暮らし」の確立も進めている。
2024年10月22日、東証グロース市場へ上場。
関連記事
中澤怜士
Schoo Swing推進ユニット BizDev 教育DX担当
オンライン教育基盤の整備やLMS導入・リプレイスから、教育を新規事業として立ち上げたい学校・企業まで、要件整理から実行まで一貫して支援しています。
新着記事